ロイターが報じたところによると、イタリアでは外国人労働者が高度な専門職に就くことが非常に困難な状況にあります。移住者たちは労働許可や市民権の取得に制限があり、イタリア語以外の言語にも苦戦しています。
フィリピンから移住してきた数学教師のマリリン・ネーバーさんやインド出身のアブヒシェクさんのように、イタリアで取得した学位や専門職の経験が認められず、十分なキャリアを築くことができません。イタリアでは労働許可や市民権の取得が制限されており、外国人労働者が能力に応じた職に就くことは困難を極めています。
イタリアの経済が低迷し、高齢化と人口減少が進む中、外国人労働者が専門職に就いている例はまれです。ユーロスタットによると、イタリアにいるEU域外出身労働者の約67%が能力を活かしきれていない状況で、他のEU加盟国と比べても高い割合です。イタリアは他の欧州北部諸国と異なり、職場での英語の使用が限られているため、言語の壁も存在します。
イタリア労働省のデータによると、約500万人の外国人労働者の多くが失業中であり、ホテル、レストラン、工場、建設現場、零細商店などで単純労働に従事しています。
イタリアは高い職能を持つ国民が経済の好調な国に移り、専門職の人手不足が問題となっています。しかし、労働許可や市民権の制限などの要因が重なり、外国人労働者が能力に応じた職に就くことは非常に難しい状況です。
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